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ミドル・シニアのための老化に負けない体つくり第2回 貯筋をしましょう

カテゴリー 医療・介護美容・健康

どれほど医療や科学が発達しても、歳をとることは止められません。人生100年の時代、心身の衰えに気づいたとき、あなたは何をしますか?50代、60代からでも遅くない、老化に負けない体つくりのヒントを、こん整形外科クリニックの近良明院長に教えていただきました。

貯筋をするという考え

「介護までは必要ないけれど、日常生活にちょっと支障をきたした状態」をフレイルと言います。関節が痛い、骨折した、認知症、心疾患なども関係してきます。このフレイルを防ぐのに大事なのが「運動」と「栄養」と「社会参加」の3つなのですが、まずはスタートとして「姿勢を良くすることを意識してね」というお話を前回しました。

姿勢を良くするためには、体幹や股関節前の柔軟性が大事になってきます。そうなるとストレッチやトレーニングをしましょうということになるのですが、毎日トレーニングできない人のほうが多いですよね。でもやっぱり運動はしたほうがいいのです。なぜなら、歳をとっても体を動かすことができるように、必要な筋肉を少しでも貯めておきたいからです。これが「貯筋」という考え方です。

筋肉はどんどん減っていく

何もしないと筋肉は衰える一方です。ももの前の筋肉を大腿四頭筋と言いますが、この筋肉は普通に生活をしていても、25歳の筋肉量をピークに年齢とともに1年間で1%減少すると言われています。しかも、ちょっと風邪を引いて2日間寝たりしても、1%減少すると言われています。ということは、2日間何もせずに寝たきりでいると1年分の筋肉がなくなるということです。さらに言えば、怪我で2週間寝たきりになると、なんと7年分の筋力が低下することになってしまいます。「しばらく入院したら足に力が入らなくなった」という話をよく耳にしますが、そういうことなのですね。

また、歳をとると、転倒して骨折なんてことも起きてきます。転倒の原因は、ほとんどの場合は「姿勢と重心のコントロールができない」ことにあります。要するに、前に行こうとしているのに、足が出なくて転んでしまうのです。それを予防するためには、姿勢を良くすること、下肢の筋力、地面に足がついている感覚を持つことが大事です。できれば毎日、せめて2日に1回くらい運動をして、必要な筋肉を保つようにしませんか。

運動を日常生活に紛れ込ませて

筋量が落ちると弱々しく見えてしまいます。加齢とともにどうやっても筋肉の1%は落ちてしまいますが、それを少しでも少なくできたら嬉しいですよね。人生100年を若々しく生きたいと思うので、ぜひ運動をして貯筋をしましょう。運動着に着替えてストレッチをするだけでなく、日常生活のルーティンの中に紛れ込ませるだけで、簡単に運動量を増やすことができます。

・歯磨きの最中はつま先立ちになって、慣れてきたらつま先立ちで足踏みする

・お風呂の中で足ジャンケン、足と手の指で握手(足握手)

・テレビ見ながら、CMのときにストレッチと深呼吸

つま先立ちになると、ふくらはぎの筋肉の筋トレだけでなく、筋のポンプ作用で血液循環が良くなり足のむくみ解消にもなります。足ジャンケンや足握手は、足の指を自由に動かす訓練になります。足がちゃんと地面をとらえられるようになり、姿勢やバランス感覚が整います。ストレッチをして姿勢を戻すことと呼吸も大事です。

何もせずに若さは保てる人は特別です。みなさんがきれいになりたいと思う分だけ、体にも時間をかけてくれるといいのではないかと思っています。
実践動画を後日公開!

医療法人社団 KOSMI
こん整形外科クリニック
院長 近 良明

新潟市中央区紫竹山2丁目4番30号
TEL 025-241-0123
http://kosmi.jp

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