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ミドル・シニアのための老化に負けない体つくり第3回 朝ごはんを食べましょう

カテゴリー 医療・介護美容・健康

ミドル・シニア世代に入ると、健康への不安や悩みが増えてきます。誰もが「できるだけ長く元気に過ごしたい」と考えていますが、そのためには何をすればいいのでしょうか?今すぐ実践できる老化に負けない体つくりのヒントを、こん整形外科クリニックの近良明院長に教えていただきました。

私たちは若返っている

みなさん漫画やアニメで「サザエさん」はご存知ですよね。では、お父さんの波平さんの年齢はわかりますか?54歳です。あんなおじいさんの格好をしてるのに。なぜかというと、サザエさんが発表されたのが今から70年以上前の1947年(昭和22)だからです。当時の男性の平均寿命は、戦後間もないこともあり、50.1歳です。つまり波平さんは平均寿命を超えているんですね。今の男性の平均寿命が81歳なので、現代でイメージすると83歳くらいでしょうか。そうしたらあの姿にも納得がいきますよね。

つまりここ30~40年で、人間は若返ってるのです。昔の60歳と今の60歳を比べてみても違いますよね。それは栄養事情、食糧事情が良くなったことが一番の理由で、もちろん医療の発達もあります。若返って寿命が伸びた一方で、私たちは老化と戦わなくてはならなくなりました。

「代謝を上げる」がキーワード

老化に負けない体を作るキーワードは「代謝」です。代謝が上がるとエネルギーを効率よく使えるようになり、体温が上昇して様々な体の不調の改善につながります。逆に代謝が悪いと、足りないエネルギーを筋肉から持ってこようとしたり、脂肪を使おうとしたりします。脂肪を使うようになると、そのために脂肪を貯めようとする体になってしまいます。筋肉が減って脂肪が増えて、体がぷよぷよになるなんて嫌ですよね。

代謝を上げるためには、姿勢を良くすることが大事です。姿勢を良くすると体が十分な可動域を持って動き出します。筋肉が動けば基礎的な代謝は自ずと上がってきます。もうひとつ大事なのが朝ごはんです。できるだけ健康で若々しくということを意識するのであれば、しっかり食べたほうがいいです。特に朝は炭水化物を摂りましょう。エネルギーをちゃんと回すことで代謝が上がります。

朝ごはんをエネルギーに

朝というのは、夜からずっと食べていないので体が空腹の状態です。そこへ炭水化物を摂ってもらうと、それがエネルギーになって脳がちゃんと働き、体のいろいろな筋肉が動き、脂肪燃焼も始まります。

私は、朝食にはご飯が良いと思っています。白米を食べると、ブドウ糖(=グルコース)がすい臓に作用しインシュリンというのが放出されます。インシュリンは血糖値を下げる作用に加え、タンパク質(アミノ酸)を筋に取り込ませる作用があり、筋量を増やすために必要です。ダイエットのために朝にはバナナとかリンゴだけを召し上がるという方もいらっしゃいますが、あまりお勧めしておりません。バナナやリンゴは成分が果糖で、食べたときにインシュリンを出しません。つまり摂り込んだ果糖の糖分が運動で使われない場合、中性脂肪に変わって、もれなく体に貯められてしまうのです。ジムトレーニングなどの運動をする直前の補食としてのバナナやリンゴは、非常に優れているのでぜひ摂取してください。

おすすめは卵かけご飯

朝ごはんのおかずは卵がいいと思います。それにはちゃんと理由があります。グレリンというホルモンがあって、これが「お腹が空いたよ、何か食べて」という空腹シグナルを脳に送ります。ところが卵を食べると、このグレリンの作用を抑制すると言われています。ということは、卵を食べると食べすぎを防げるということです。卵かけご飯は満足度が高いことも納得ですよね。パン派の方は、トーストの上に目玉焼きを乗せるのもいいと思います。卵は高タンパク質でもあります。

体重は減ったけど筋肉量が減ってたるんでしまうより、体重は変わらなくても見た目が締まってるほうがいいですよね。それは筋肉量があるということですから、そこを目指しませんか。朝食をしっかり食べて、背すじを伸ばしてください。良い一日のスタートを切りましょう。

医療法人社団 KOSMI
こん整形外科クリニック
院長 近 良明

新潟市中央区紫竹山2丁目4番30号
TEL 025-241-0123
http://kosmi.jp

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