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ミドル・シニアのための老化に負けない体つくり 第1回 姿勢を良くしましょう

カテゴリー 医療・介護美容・健康

人生100年の時代。歳を重ねると、心にゆとりが生まれる一方で、体力の衰えを感じる機会が増えてきます。でも「年齢だからしかたがない」と諦めないでほしいのです。ちょっとした心がけで、若々しく、楽しく暮らすことができます。老化に負けない体を作るヒントを、こん整形外科クリニックの近良明院長に教えていただきました。

体つくりの3つの要素

みなさん、健康寿命についてはご存知だと思います。「介護など他人に頼らずに、自立して健康に生活できる年齢」のことです。この健康寿命が、今、女性は75.4歳と言われています。平均寿命が87.5歳なので、12年くらいは介護が必要という計算になります。ですが、12年介護をしている人ってあまりいないですよね。実際の介護期間は、平均すると約4年7ヶ月だそうです。つまり健康寿命を過ぎて介護に入るまでの7~8年くらいが、介護はいらないけれど体が動かしにくい期間となります。

この「介護までは必要ないけれど、日常生活にちょっと支障をきたした状態」というのがフレイルです。つまりフレイルとは、加齢とともに体力や認知機能が低下することによって、生活に不都合が出たり健康状態が悪化した状態です。例えば骨粗しょう症とか、関節が痛くなって動けなくなってきたとか、転んで骨折したとか。認知症、うつ病、肺炎、心疾患なども関連していると言われています。でも「加齢のせい」と諦めないでほしいのです。フレイルは、実は改善と予防が可能だからです。そのための3つの要素が「運動」と「栄養」と「社会参加」です。

姿勢を良くしましょう

フレイルを防ぐための基本中の基本は、まず「姿勢」です。ここがスタートです。姿勢が悪いと代謝が悪くなって肥満や疲労につながります。また腰痛や肩こりといった痛みも引き起こします。私のところに来られる患者さんの中で、腰が痛い、首が痛い、肩がこるという方々では、姿勢が原因で、骨盤が後ろに下がって猫背になっていらっしゃることが多いです。

 

・骨盤を起こして、肩甲骨を少し寄せて胸を張ってみましょう

・お尻を締め、お尻で押すようにしながら歩いてみましょう

 

姿勢を良くすると、関節や筋肉がちゃんと動いてくれるようになります。体に必要なエネルギーを生み出す代謝も上がります。姿勢の悪さによる悪循環を断ち切るのです。

この良い姿勢というのを保つためには体幹や股関節前の柔軟性が大事になってきますが、まずは意識することを心がけてみてください。特に「肩がこるな」「首が痛いな」「腰が痛いな」と思ったら、「そういえば姿勢を良くしようよって言っていたな」と思い出して、そのときそのときで姿勢を戻してもらうと変わってくるのではないかと思います。

プラスになることを考えて

歳には誰も勝てませんし、歳をとっていろいろ不都合が出てくることはある程度仕方がないのですが、少しでもプラスになることを考えましょう。女優さんのインタビューを見ていると、「歳はただの数字だけです」とか「歳をとることは素敵なこと」と言っている方が多いです。つまり、ポジティブですよね。「少しでもプラスになることを考える」と言うと、やはり胸を張って姿勢を良くすることだと思います。

「姿勢だけ?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、特別なことをするわけではなく、毎日の生活の中の普段のちょっとした意識で「なりたい自分」に近づけていくのが一番ではないでしょうか。

医療法人社団 KOSMI
こん整形外科クリニック
院長 近 良明

新潟市中央区紫竹山2丁目4番30号
TEL 025-241-0123
http://kosmi.jp

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