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皮膚科専門医に聞く 美肌の守り方 ④「番外編 アンチエイジング」

カテゴリー 医療・介護美容・健康

シリーズ「美肌の守り方」では、過去3回にわたり、皮膚科専門医で野本真由美スキンケアクリニック総院長の野本真由美先生に肌の悩みや美容治療についてお話を伺ってきました。今回は番外編として、日本抗加齢医学会認定専門医でもある野本先生に、アンチエイジングについて教えていただきました。

アンチエイジングで気をつけるべき5つのこと

最初に、抗加齢(アンチエイジング)医学は若返ることを目指すものではありません。自分の食べたいものを食べて、自分の足で歩ける、「健康年齢」をいかに維持できるかを科学する学問です。 アンチエイジングは何歳からでも可能です。気をつけるべきことは、食事、運動、睡眠、ご機嫌力、環境。つまり毎日の繰り返しです。ひとつひとつ見ていきましょう。

1. 食事

アンチエイジングのためのサプリや食事について、世界中の研究者が研究を進めています。その中で最も再現性があるのが「少なく食べる」ということです。20歳を過ぎるとエイジングは始まるので、その前の高校生の体型を維持するのが一番良いです。高校生のときに少しぽっちゃりしていたら痩せようとせず、それを維持する。痩せている人は無理に食べて太ろうとしない。できるだけ同じ体型を一定に保つことが大切です。だから他人と体型を比べなくても大丈夫。腹7分目、3割減らして食べると一番寿命が長くなります。

2. 睡眠

ミドル・シニア世代は脳の老化も気になると思います。それを防ぐために、睡眠の質と時間が大切です。介護認定の仕事をしていて思うのは、睡眠にトラブルがある人は脳の機能が落ちやすいということです。脳内のゴミは寝ているときにしか捨てることができないからです。睡眠不足で頭が回らないことは誰にでも経験があると思いますが、ゴミが捨てられていないので当然頭が回らないんですね。寝不足の人は皮膚にも影響がでます。目の下にクマができたり、肌がくすんだり、ニキビ跡が治らなかったり。寝ている時間は肌が修復する大切な時間なのです。

3. 運動

人生後半を他人の世話になるかならないか、その大きな部分を占めるのが骨と筋肉です。日本の女性は世界で1番の長寿ですが、他人の世話にならずに生活できる健康寿命は、平均寿命にたいしてマイナス12歳です。つまり寿命は長くても、好きなものを食べたり好きなところへ旅行に行ったりできない期間が長いということです。他人の世話になる原因は、認知症か、どこかが痛くて出かけられなくなることが多いです。日々運動をして骨と筋肉を鍛えることを意識し、脳の機能を保てるように質の良い睡眠を取るように心がけましょう。

4. ご機嫌力

ご機嫌に生きていると、体をさびつかせる活性酸素が体から出にくくなります。私はご機嫌力をつけるのに「瞑想の習慣」を持つことをお勧めしています。自分の心を常にゼロポイントに戻すために、脳をトレーニングするイメージです。 皮膚がきれいになるとご機嫌力が上がることも多いです。 「皮膚は露出した脳」という言葉がありますが、皮膚には脳の持っている機能と同じセンサーがたくさんあります。 抱きしめたり手をつないだりすること、皮膚に触れる衣類の素材が心地良いことも、脳を幸せに導くご機嫌力につながります。

水田と国上山

5. 環境

黄砂やPM2.5などの大気汚染、パソコン・スマホから出るブルーライトに囲まれた生活環境は、エイジングに大きく影響します。新潟は空気や水がきれいで、食べ物も美味しい、穏やかな性格の人が多い地域だと感じます。 日々恵まれた生活環境で生活できることに感謝して過ごしたいです。

野本真由美スキンケアクリニック 総院長 野本真由美 新潟市中央区万代1丁目3-7 NDK万代ビル2F TEL 025-247-8800 https://mayumi-beautifulskin.com/ 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医 日本抗加齢医学会認定専門医 日本東洋医学会認定 漢方専門医 薬学博士

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