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皮膚科専門医に聞く 美肌の守り方 ③「美容皮膚科でできるケア」

カテゴリー 医療・介護美容・健康

肌の悩みを改善したいと思ったとき、どこへ相談すればいいのでしょうか。そこでできることは?皮膚科専門医で野本真由美スキンケアクリニック総院長の野本真由美先生に、美容皮膚科でできるケアについて教えていただきました。

皮膚科、美容皮膚科、美容外科の違い

一般皮膚科は疾患を治すことを目的として、保険が適応される治療を行います。美容皮膚科は、疾患の改善と、皮膚の老化の進行を遅くする治療を行います。シミやくすみ、ニキビ跡、毛穴の開き、赤ら顔、シワやたるみの治療を行うことが多いですが、保険は適応されません。一方、形を美しくする目的で治療を行うのが美容外科です。二重まぶたにする、鼻を高くする、顔の形を変えるなど、形を整えたい人は美容外科が適しています。

どんな肌に治療をするのかが重要

美容皮膚科の治療は「どんな肌に治療をするか」を考えることが大切です。治療を何回したかではなくて、どんな肌に治療しているかがカギを握っています。例えば血流のいい肌の人のほうが栄養が運ばれやすいので、治療効果は高まります。リンパの流れがいい人のほうが、皮膚の老廃物を排出しやすくなり、早くきれいになります。炎症が起こりにくい肌の人のほうが治療の副作用が起こりにくく、効果も高いです。このように肌の条件を整えてから、然るべき治療を行うほうが効果が出やすいのです。これは美容漢方の考え方でもあるので、漢方専門医として漢方薬を使いながら治療を進めることもあります。

美容皮膚科でできるケア

シミは疾患で、老化現象のシワやたるみについては、原因が皮膚なのか骨なのか筋肉なのかによって、治療が変わります。皮膚科専門医の診断に基づいて適切な治療を行うことをお勧めします。

● シミ

レーザー治療と光治療と外用療法があります。レーザーは、レーザーポインターのように単一波長の光がメラニン色素に吸収されます。光治療は、懐中電灯のようにいろんな波長の光が同時に発振されるので、シミやくすみだけでなく、赤み、脱毛、皮膚のゆるみを同時に改善できます。1,2個のシミが気になるときはレーザー治療、全体の肌質を改善したいときは光治療がおすすめです。治療と同時に自宅で外用療法を行うと、薄いシミやとれにくいシミでも効果を高めることができます。

フェイシャル(シミやくすみなどの色素を改善するのが得意な機器)

● 表情シワ

厚生労働省認可のボトックス注射一回で、シワが改善します。額の横しわ、眉間の縦しわ、目じりのしわが最もよい適応で、かみしめがひどくて悩んでいる方にもお役に立てます。治療効果は4ヶ月持続しますが、繰り返し治療していくと、半年以上間隔があいていく方が多いです。シワは一度固定されてしまうと治療が難しくなるので、固定される前に始めることをお勧めします。

● たるみ

糸リフトや手術を避けたい方には超音波治療がおすすめです。虫眼鏡で日光の光を集めると、表面はまったく熱くないのに紙が焦げますよね。これをイメージしていただくといいと思います。皮膚の表面を火傷させることなく、超音波がドット状の熱だまりになり皮膚の深層のコラーゲンを引き締めます。たるみというと上に引き上げるリフトアップだと思われると思いますが、タイトニングと言って顔を中央に引き締めるケアになります。小顔治療というほうがわかりやすいかもしれません。ハイフ(HIFU)と呼ばれていて、切らないでがんを治療する実績をもつ治療が、美容に応用されています。

イントラジェン(たるみ治療の機械。現在野本真由美スキンケアクリニックでは行っておりません。)

私は大学病院でアトピー性皮膚炎の専門外来をしたり、化粧品のアレルギーの原因物質を調べる仕事をしてきたことで、皮膚の弱い方でも安心して使えるメイク・スキンケアを作りました。これをきっかけに、残りの人生は自分が得意なことでお役に立てればと思い、美容皮膚科を専門とする道を選びました。疾患を見る皮膚科専門医として、安全性と効果が確立された美容治療のみを行うことを心がけています。肌の改善に興味がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

野本真由美スキンケアクリニック 総院長 野本真由美 新潟市中央区万代1丁目3-7 NDK万代ビル2F TEL 025-247-8800 https://mayumi-beautifulskin.com/ 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医 日本抗加齢医学会認定専門医 日本東洋医学会認定 漢方専門医 薬学博士

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